第13回 ジャパンカップ・ダート 予想

2012/12/2 3歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    阪神
  • ダート1800m
    右回り

  • 見込み
コース図
スタートとゴールで2回坂を越える。勝負所の4コーナーよりも、先行争いのため、スタートから1コーナーに有利不利が潜む形態。たが、G1レベルともなると、概ね地力決着が色濃い。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 × ハタノヴァンクール 牡3 56.0 四位 洋文
1 02   シビルウォー 牡7 57.0 内田 博幸
2 03   ミラクルレジェンド 牝5 55.0 川田 将雅
2 04 エスポワールシチー 牡7 57.0 武 豊
3 05   トゥザグローリー 牡5 57.0 ウィリアムズ
3 06   ナムラタイタン 牡6 57.0 熊沢 重文
4 07 トランセンド 牡6 57.0 藤田 伸二
4 08 イジゲン 牡3 56.0 ムーア
5 09   ホッコータルマエ 牡3 56.0 幸 英明
5 10 ローマンレジェンド 牡4 57.0 デムーロ
6 11   ダノンカモン 牡6 57.0 池添 謙一
6 12 × ワンダーアキュート 牡6 57.0 和田 竜二
7 13   グレープブランデー 牡4 57.0 ルメール
7 14   ニホンピロアワーズ 牡5 57.0 酒井 学
8 15 × ソリタリーキング 牡5 57.0 浜中 俊
8 16   ナイスミーチュー 牡5 57.0 福永 祐一

*騎手の赤字は乗り替わり

予想ペース
MS
ミドルスロー

実績ある07、04の先行となればペースは落ち着く。後方待機馬は自力で動かないと前は止まらぬ可能性も。

信頼度
C
実力伯仲
実力馬揃いの好メンバー。フロックの介在する要素は乏しいが、上位陣の力関係は拮抗。
予想本文 

 芝のジャパンカップに続き、ジャパンカップ・ダートにおいても豪華な顔ぶれが揃った。海外参戦馬こそ不在ではあるものの、昨年の1~3着馬に加え、今やそれを凌ぐ勢いの新興勢力が参戦。まさにダート王決定戦と胸を張って言えるメンバー構成。やはり新興勢力台頭を歓迎するムードの方が強いのだろうが、王者復権もそれはそれで味があるといえよう。

 3歳馬ながらイジゲンをここで本命据える。それほど前走のインパクト。致命的とも言える出遅れからの差し切りは凄みがあった。これまでも躓きやゲート立ち上がりなどスタートに難を持ち、まだまだ不安定さは残っている。だがその不利な状況の中、後方から末脚爆発で迫る様は未完の大器を思わせる魅力に溢れる。それだけ人を魅了する点の代償なのか、現時点で単勝2番人気。これはちょっと実績的にも見込まれすぎ。まだ当日はもう少し人気が下がることを期待しているが、変化ないようだと旨味も薄い。ただ、ローマンレジェンドという6連勝馬がいるので、頭を想定するなら連単馬券は色もつきそう。今回この馬の難所は、他の有力馬を後方から捉えなければならない点。もちろん相手次第では前々走のような逃げ切りもできる馬だが、さすがに今回はそうはいくまい。さらに直線だけでまとめて差し切る芸当も至難で、直線までにはある程度前には並んでおかねばならない。この仕掛けのタイミングがかなりシビアになりそう。鞍上はすでにこの馬を手に入れているとは思うが、今度は相手の力量の見極めも重要なポイントにはなりそう。やはり古馬と比べるとどうしてもアラが目立つ。すべてがうまくいってこそではあるが、それでも今回はこの馬で勝負する。

 負傷した主戦騎手に替わり、再び武豊騎手が手綱をとるエスポワールシチー。否が応でもフェブラリーSの辛酸を思い浮かべてしまう。常に連対をしていたこの馬が5着という屈辱を味わされた。その後、全盛期の勢いはなくなり、年齢的にも下り坂に向かうかと思いきや、地方G1を2勝し、凄みこそ影を潜めたものの相変わらずの安定感を誇っている。エルムSでは今回の1番人気馬ローマンレジェンドとのマッチレースでのハナ差負け。負けは負けだが、3㌔の斤量ハンデを背負わされてのものだ。一方、鞍上も久々のG1勝利を得て復権ムード。思えば敗れたフェブラリーSも直線良く追い上げての僅差のものだし、ここもきっちり自分のレースをしてくれるのではないだろうか。人馬とも若手に立ちふさがる大きな壁となろう。展開的にも先行馬だけに大崩れなく、相手筆頭として最適。

 6連勝と破竹の勢いのローマンレジェンド。先行・差し自在の脚質できっちりと差し切る抜群の安定感。着差は僅差でもきっちりと勝ちきるところにこの馬の凄みを感じる。ただ、一方でその圧倒的人気に身を委ねてもよいのかという不安感もつきまとう。いくらデムーロ騎手だとはいえ、主戦騎手の乗り替わりも必ずしもいい方向に向くとも言い切れない。加えて、オープンまでは完勝を続けたが重賞のここ2戦はいずれもクビ差で、まだ勝負付けが済んだとも言いがたい。無論、勝った相手を考えるとそれでも相当なものだ。レースレベルもかなり高く、このレース最多出場のみやこS組の勝者でもある。飽くまで人気に比べ不安点がないわけでもないという程度で当然首位争い候補であることには違いない。

 トランセンドの取捨が難しい。まさかのフェブラリーS大敗後、ドバイでも振るわず、注目された国内復帰戦は3着。結果としては上々も、スタートからの行きっぷりは鈍く、道中どうにかハナには立つも直線は完全に失速し、勝ち馬には8馬身もちぎられるたレース振り。これが間隔が空いたことによるものか、あるいはズブくなってきているのかが微妙なところ。今回のメンバーなら楽にハナがとれる展開。ならば昨年の再現も十分に想定できるところではあるのだが、まずその前提に不安が残る状況だ。やはりこの馬は行ってこその馬だと思う。まずスムーズにハナをとり、レースの主導権が握れるかどうかにかかってくる。それができれば当然そのトップクラスの地力で影を踏ませぬレースが見れるだろう。

 やはり阪神でのワンダーアキュートは侮れない。昨年のこのレースもスタート失敗も馬群を鋭く突き抜け伸びてきた。スムーズに競馬ができていれば、勝利も手に届くような内容だった。2、3着が多いためどうしても地味な印象を受けるが、前走では目の覚めるような5馬身差の圧勝劇。もともと叩き良化型でさらなる上積みが見込めるとなればやはり期待も膨らむ。

 このレースに限らず、レベルの高さで席捲中の3歳馬だが、ダート路線の筆頭は本来ハタノヴァンクール。破竹の勢いでジャパンダートダービーを制し、休養明け初戦のローマンレジェンドへの挑戦が注目されたが、大敗を喫してしまいトーンダウン。ただ、あれが本来の姿ではないだろうしここでの巻き返しが怖い。

 このあたりになると本当に多士済々で、取捨に迷うが後一頭ならソリタリーキングを挙げておきたい。前走で土がついたがそれまでの相手と内容をを考えれば、まだ見限れない。また実績の割に人気もなく穴っぽい存在。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸2頭マルチ:
08=04
→10,07,12,01,15
(30点)

08=10
→04,07,12,01,15
(30点)

今回もある程度堅く収まりそうというメドはつくが、それゆえに買い方が難しい。このメンバーでは、大敗する可能性も十分に考えられるが、それでも一発の魅力溢れるイジゲンの可能性に賭けてみる。ただ、3連単を考慮した場合のヒモ争いはどの馬にも食い込めそう。オッズ次第ではあるが手広くいきたいところ。
それを踏まえ、馬券は3連単2頭軸マルチながし。イジゲンからエスポワールを相手で利を狙い、イジゲン-ローマンのラインを押さえに。
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