第147回 天皇賞(春) 予想

2013/4/28 4歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    京都 C
  • 芝3200m
    外・右回り

  • 見込み
コース図
京都坂越えが2度もある中央平場G1最長コース。ステイヤー不在となった長距離レースゆえ、折り合い重視の傾向が顕著。外回りコースでもあり、コース形態による影響は少ないがロスの多い外枠はやや不利な傾向も。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 × トーセンラー 牡5 58.0 武 豊
1 02   サトノシュレン 牡5 58.0 幸 英明
2 03 デスペラード 牡5 58.0 浜中 俊
2 04   ジャガーメイル 牡9 58.0 戸崎 圭太
3 05   マイネルキッツ 牡10 58.0 C.デムーロ
3 06 フェノーメノ 牡4 58.0 蛯名 正義
4 07 アドマイヤラクティ 牡5 58.0 岩田 康誠
4 08 ゴールドシップ 牡4 58.0 内田 博幸
5 09   ユニバーサルバンク 牡5 58.0 川田 将雅
5 10   メイショウカンパク 牡6 58.0 藤田 伸二
6 11   トウカイトリック 牡11 58.0 北村 宏司
6 12   フォゲッタブル 牡7 58.0 和田 竜二
7 13 レッドカドー セン7 58.0 G.モッセ
7 14   コパノジングー 牡8 58.0 国分 恭介
7 15   カポーティスター 牡4 58.0 高倉 稜
8 16   トウカイパラダイス 牡6 58.0 柴山 雄一
8 17   レッドデイヴィス セン5 58.0 北村 友一
8 18 × ムスカテール 牡5 58.0 福永 祐一

*騎手の赤字は乗り替わり

予想ペース
S
スロー
例年通り、道中は折り合い専念でのスローペース。本命馬が仕掛けるタイミングで、一気にペースアップ。
信頼度
B
軸不動
荒れるレースも、今年はさすがに1強が抜けている感。それでもヒモ穴による波乱には要警戒。
予想本文 

 オルフェーブルが回避して、一気にゴールドシップの一強状態となってしまった今年の春の天皇賞。近年は波乱が目立つこのレース。この大本命馬をどのように扱うかが肝となりそうだ。昨年は同血統メジロマックイーンの血族で、やはり大本命だったオルフェーブルが敗れてしまい波乱となった。順調度や気性的な問題が影響したと考えると、今回はその不安はなさそうだが、過去10年中7回、また4年連続で1番人気馬が3着入線すらできないレースだけに果たして・・・。

 ゴールドシップの特長はなんといってもそのマクリ戦法にある。マクリ脚質と言えばマヤノトップガンを思い出すが、この馬は自身の出足の鈍さがキッカケとなり今の戦法を確立した。これが実にこの馬の長所を活かした戦法で、後方から3コーナー大まくりをかけ、そのまま持久力ある末脚で直線まで押し切ってしまう。こんな芸当ができる馬はそうそういないが、これができれば先行馬と差し馬の脚質の両方のメリットを併せ持ち、死角が少ない他馬には手のつけられないやっかいな戦法となる。とはいえ、不安が全くない訳ではない。3コーナからマクっていくには、必然、大外を通るため距離的なロスが生じる。このロスを相殺するには、道中は最後方くらいで、インベタを進む必要が生じる。もうひとつは、この天皇賞(春)というレースは、すべての馬がこのゴールドシップと同様のレースをするといっていい。道中スローで進みながら、最後にはとてつもなく早いラップに変化するペースがそれだ。つまり、前を行く馬を捕らえられないというケースが生じるリスクが潜んでいることになる。しかし、それでもこのメンバーなら些細な問題にすぎないとみる。

 大本命馬がいると対抗格の選択が難しい。まだ実績不足は否めないものの、アドマイヤラクティを抜擢してみる。準オープンからここまで駆け上がってきたが、その間、決して大崩れすることない安定した成績を残してきた。父ハーツクライ同様、長距離での切れる脚には期待できる。本命馬の大マクリを無視し、自身の末脚に賭けるレースを試みれば目は出てくる。無論、この相手で、斤量プラス2キロは歓迎材料ではないし、2ヶ月あいた間隔も気に掛かる。やはりこれまで通りではない厳しい戦いにはなるだろう。この舞台で通用するか否かで、今後の評価も大きく変わる試金石の一戦。

 G1で今一歩のレースが続くフェノーメノ。善戦マンのレッテルを貼られる前にG1の称号は何とか欲しいところ。中団前目の位置から早い上がりを繰り出す実に安定した競馬振りをみせる。ただそれゆえ、もうひとつ突き抜けた武器がないことも気に掛かる。3200mという初距離にもこなしはするだろうが不安は残る。実績、地力的にはこの馬が相手筆頭であることは承知しているが、圧倒的1番人気がいる以上、2番人気のこの馬には少し評価を下げさせてもらった。それゆえ、距離的な不安要素以外はマイナス面は少なく、十分、主役候補一角であることには相違ない。

 正直メンバーが手薄と言わざるを得ない状況では、必然的に海外参戦馬のレッドガドーに注目が集まる。香港ではジャガーメイルに大接戦で勝利した後、その余勢を駆ってドバイWCでも2着と健闘してみせた。豪州で長距離レースも経験済みで、メルボルンCでも2着の実績。ワールドクラスにいるのは明白で、ゴールドシップを打ち負かすとするならやはりこのクラスの馬でないと・・・という思考が働くのは致し方ない。ただ、国際経験豊かといえ、英国馬だけに日本の軽い芝への適性にはまだ不安が残る。無論、香港での実績があるし、ジャパンカップでの敗戦も着順ほど負けてはいないのだが、やはりどうしてもその点が気になり、これ以上の強気にはなれなかった。

 ここ3戦で長距離実績を申し分なく積み上げたデスペラード。特にペースが異なった前走での2着が素晴らしい。ゴールドシップの早めマクリに遭いながら、これまでと全く異質なペースの中、自分を見失うことなくハイペースのレースを克服してみせた。これには鞍上武豊騎手の好騎乗によるところも大きかったかもしれない。今回は鞍上が代わってしまうが、それでも今の状態ならこの舞台でも力を発揮できそうだ。

 京都記念の1勝だけでは判断が難しいが、トーセンラーも京都外回りなら実績もあり、期待が高まる。スローペース対応には不安なく、重賞実績もそれなり積んでいる。意欲的な追い切りも披露し、引き続き武豊騎手の手綱。ちょっと人気しすぎの感も否めないが馬券対象から外すことはできない。

 大外枠が気になるムスカテール。中長距離実績豊富で、折り合いに不安がないことは心強い。ペースが早くなっても極端に末脚の持続力が落ちることもないので、自分の競馬はしっかりできそうだ。混戦になってくればちょっとおもしろい存在。

馬券と総評
推奨馬券 総評

3連単

1着ながし:

08
→07,06,13,03,01,18
(30点)

2着ながし:
08
→07,06,13,03,01,18
(30点)

配当的に逆らいたい気持ちもないわけではないが、このメンバーなら、ゴールドシップはやはり不動の本命馬だろう。あっさりと楽勝してもおかしくないメンバー構成だ。この馬は勝つときはしっかり勝つ馬だけに敗れる時は大敗か。ならば、やはり軸とするなら1着ながしが妥当。2着までを押さえまでとし、3着は捨てる。

問題は相手。フェノーメノあたりを軸にすれば、配当的に全く期待できなくなる。そのため、今回は相手は特に定めず、ゴールドシップの3連単1着ながしを本線、2着ながしを押さえとする。ヒモには穴っぽいところもチラホラ気になるのだが、割り切って堅めの馬券で絞り込む。もちろん金額に差はつけることは前提。

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