第167回 天皇賞(春) 予想

2023/4/30 4歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    京都 A
  • 芝3200m
    外・右回り

  • 見込み
京都の坂越えが2回。上がりの競馬になりやすく、差し馬は勝負所ではある程度前につける必要もある。また、長距離コースゆえ、内の経済コースを回る必要があり、その点において外枠はやはり不利。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 ジャスティンパレス 牡4 58.0 ルメール
1 02   ディープモンスター 牡5 58.0 浜中
2 03 タイトルホルダー 牡5 58.0 横山和
2 04   メロディーレーン 牝7 56.0
3 05   アイアンバローズ 牡6 58.0 坂井
3 06 アスクビクターモア 牡4 58.0 横山武
4 07 ディープボンド 牡6 58.0 和田竜
4 08   トーセンカンビーナ 牡7 58.0 岩田望
5 09   ヒュミドール セ7 58.0 武豊
5 10   サンレイポケット 牡8 58.0 Mデムーロ
6 11   ディアスティマ 牡6 58.0 北村友
6 12 ブレークアップ 牡5 58.0 松山
7 13 ボルドグフーシュ 牡4 58.0 川田
7 14   マテンロウレオ 牡4 58.0 横山典
8 15   エンドロール 牡4 58.0 永野
8 16 シルヴァーソニック 牡7 58.0 レーン
8 17   アフリカンゴールド セ8 58.0 国分恭

*◎:本命 ○:対抗 ▲:単穴 △:穴 ☆:注意
は騎手乗り替わり

予想ペース
S
スロー
先手を取りたい17は大外枠とため、3が楽にハナを取るだろう展開。仮に他馬が先をいったとしても、隊列はすぐに落ち着きそう。
信頼度
C
1強体勢
1番人気馬に死角は少なく、人気も集中。その分、万一があれば、馬券的には旨味が生じるが…
予想本文 

~ 新装!京都競馬場 ~
 2年以上の歳月をかけ、ようやく京都競馬場がリニューアルオープン。見慣れたスタンドが取り壊され、更地になっていた様は寂しかったが、すっかり建て直された。名物の円形パドックもなくなったが、どこからも見やすい形になった。菊花賞、秋華賞の開催コースであることから、三冠馬誕生の地としてコントレイルやアーモンドアイの像も置かれ、直接訪れたくなる魅力にあふれる。京都競馬場といえば、3200mの最長距離G1、天皇賞・春の舞台でもある。新装によるコース形態に大きな変更はないが、水はけは更に良くなったらしい。早速その真価問われるような中途半端な雨模様。その影響はどこまで…。

 昨年の菊花賞をハナ差の2着、続いての有馬記念では、同じ菊花賞組が軒並み崩れた中、イクイノックスの2着をキープしたボルドグフーシュ。本命にはこの馬を抜擢したい。前走、阪神大賞典では、前での競馬を試みて、またも2着に終わったが、後方一辺倒ではないところを経験できたのは大きな収穫。今度は京都の外回りコース。前王者の連覇濃厚とみられる中、今回は再び後ろからの競馬に徹することが予想される。有力先行馬が多いだけに、うまくハマれば牙城崩しの一閃を放つ可能性があるはず。

 スキーパラダイスとトニービンの仔、エアトゥーレにオルフェーブルという良血シルヴァーソニックも、長距離では常連勢力。昨年のこのレースは落馬し、海外帰り初戦と、不透明なところもあるが、前々走のステイヤーズSでの勝利と、レーン騎手の継続騎乗は心強い。展開不問の堅実さが売りだが、京都競馬場は得意の舞台。7歳という年齢でも、今がピークと思わせる晩成ステイヤーの底力を信じたい。このメンバーが相手でも面白みは十分にある。

 圧倒的1番人気なタイトルホルダー。失意の凱旋門賞から有馬記念でも大敗を喫してしまい、不安視されていたところでの前走日経賞の圧勝劇。追い切り状態をみても絶好調で、完全復調は疑いようがない。勝利に一番近い馬ではあることには違いないが、ここはあえて逆らってこの評価に留めてみる。勝つ時は圧勝だと思うが、有馬記念にイクイノックスにかわされると、やる気を失ってしまったように、負ける時は脆さもみせる馬。マークが厳しい中、ハナに立って押し切ることは、それなりにリスクがあるのが逃げ馬の宿命。圧勝か、大敗かという、単勝、馬単向きタイプで、人気的にもそこに集中。馬券的には、あえてイメージしにくい2、3着を狙ってみたいところ。

 菊花賞で1、2着馬と差のない3着を演じたジャスティンパレスは、最内枠を引けたことはかなり大きい。今週末は雨模様とはいえ、まだ状態のいい京都芝。楽に内側の先行ポジションをキープすることができる。もちろん包まれる可能性はあるが、長距離だけに、いくらでも抜け出すチャンスはあるだろう。ルメール騎手を背に、今回の主力メンバーが揃った阪神大賞典を勝利した実績はかなりの重み。そして、その内容も秀逸で、もともとスタミナに自信があるところに、ディープ産駒特有のキレの部分でも成長が伺えた。人気があっても、やはりここは外せぬ一頭だろう。

 昨年の菊花賞馬、アスクビクターモア。菊花賞1~3着馬は差がなかったとはいえ、勝利したこの馬が最も低評価となった背景は、やはり前走、日経賞にある。不良馬場の上、出遅れたことがすべてだったとはいえ、勝ち馬ばかりが目立ってしまい、全く伸びずに1番人気の期待に応えられなかった。ただ、叩き良化型らしく、その後の追い切りでは一変の姿は見せている。鞍上代わりもプラスに繋げられれば、菊花賞レコードの実績は無視できない。

 阪神大賞典で、勝ち馬と同等の鋭い末脚をみせたブレークアップ。上がりの競馬ゆえ、多少、展開利があったことは否めないが、それでも評価を改めなければならない好内容だった。有馬記念では早々とバテてしまったが、あれがこの馬の姿とは思っていない。相手もさらに強力にはなるが、前走から更に上積みがあるなら、好レースが期待できそうだ。

 昨年のこのレースでは悠々のタイトルホルダーに対し、懸命に追って追って、ついていった姿が印象的だったディープボンド。この馬にとっては、雨が残ってくれたほうが良さそうか。阪神大賞典勝ちからこのレースの2着を2年繰り返し、今年は同じローテながら、阪神大賞典を敗れてしまった。その点では勢いはやや陰りがみえるも、まだまだ走るキズナ産駒。引き続き、その地力には警戒を要する。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
軸1頭 1着ながし:

13
→16,03,01,06,12,07
(30点)

軸1頭 2着ながし:
13
→16,03,01,06,12,07
(30点)

どうあれ、タイトルホルダーに他馬がどう挑むかが焦点となる。誰もつつかなければ、力量的にもそのまま押し切られることは明白。かといって、自らが動いて消耗はしたくない。そんな他力本願の駆け引きが行われることだろう。もともと連覇の多いこのレース。完全復調を印象づけた前走からもタイトルホルダーの死角は少なそうだが、あまりにもすべてが出来過ぎの感もあり、今回は多少逆張りしてみたい。そこでタイトルホルダーを他有力先行馬に任せ、自身は差しに徹することができるボルドグフーシュを軸に据えてみた。馬券はこの馬からの3連単ながし。できればマルチにまで広げたい気持ちを抑え、1、2着ながしまでで勝負したい。
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