第73回 安田記念 予想

2023/6/4 3歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    東京 C
  • 芝1600m
    左回り
  • 稍重
    見込み
直線長く、コースも広いマギレの生じにくいコース体系。マイル以上もある程度こなせるスタミナも要求される。脚質は差し馬有利も極端な追い込みは厳しい。また、外差しも決まりにくく、内枠が望ましい。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   ナランフレグ 牡7 58.0 丸田
1 02   メイケイエール 牝5 56.0 池添
2 03 ジャックドール 牡5 58.0 武豊
2 04 セリフォス 牡4 58.0 レーン
3 05 ソダシ 牝5 56.0 川田
3 06   ダノンスコーピオン 牡4 58.0 Mデムーロ
4 07   ガイアフォース 牡4 58.0 西村淳
4 08   ドルチェモア 牡3 54.0 坂井
5 09   シャンパンカラー 牡3 54.0 内田博
5 10 ソウルラッシュ 牡5 58.0 松山
6 11 イルーシヴパンサー 牡5 58.0 岩田望
6 12 ナミュール 牝4 56.0 横山武
7 13   レッドモンレーヴ 牡4 58.0 横山和
7 14 シュネルマイスター 牡5 58.0 ルメール
7 15   マテンロウオリオン 牡4 58.0 横山典
8 16   カフェファラオ 牡6 58.0 浜中
8 17   ウインカーネリアン 牡6 58.0 三浦
8 18 ソングライン 牝5 56.0 戸崎圭

*◎:本命 ○:対抗 ▲:単穴 △:穴 ☆:注意
は騎手乗り替わり

予想ペース
MS
ミドルスロー
03はできれば前に馬を置きたい。マイル戦ながら、比較的ペースは緩め。それでも差し馬に分がありそう。
信頼度
D
実力伯仲
マイル実力馬が勢ぞろい。互いの地力差はわずかで、穴馬台頭の余地も残っている。
予想本文 

~ 花道へ向けて ~
 前日までの大雨で、当日は晴れの見込みも、馬場はまだ回復しきれない模様。このレースには、今やマイル戦に欠かせぬ白毛アイドル、ソダシが出場。白き馬体が泥にまみれるのは忍びないが、この馬には今回は負けられぬ理由もある。長年お世話されてきた名物担当厩務員さんが引退され、ここはなんとかG1勝利で花道を飾りたい。鞍上にも川田騎手を配し、陣営の意気込みも感じられる。しかし、今回は18頭中10頭がG1ホースという豪華メンバーが揃った。果たして宿願は叶うだろうか?

 1昨年は3着、そして昨年は2着と、今年こそ1着を目指すシュネルマイスターに本命を打つ。良くなっていった着順とは逆に、戦績的な勢いは、少々衰えて来たようにも見えたが、前走でそのイメージを一新。脚を貯めた時の切れ味はやはり凄まじく、32.9の上がりを記録。ここでNHKマイルCも勝った得意の東京マイルに舞台を移すのならば、その信頼度はさらに増す。このレースに滅法強い鞍上も心強い。ただ、昨年のマイルCSでの敗戦では、その敗因が、柔らかい馬場にあったとの鞍上の弁があった。やや雨が残りそうな今回の馬場がどう影響するかには一抹の不安を抱く。

 前走のソダシはさすがの競馬だった。大外枠にも関わらず、堂々と先行し、迫るスターズオンアースを相手に押し切ってしまう内容。内からソングラインに差されはしたものの、展開面を考えれば、非常に強い内容だったと言える。ここまで牝馬限定戦が多い戦績とはいえ、マイル戦に関しては3着以下なしで、十分信用していいだけの高い地力がある。今回、鞍上変更とはなるが、引き続き名手に委ねることになったし、あと気になることといえば、やや状態が悪そうな馬場。ダートも経験しており、問題なくこなせるとは思うが、今回のマイル戦は、多少なり、これまでとは異なる環境ではある。

 昨年のこのレースの本命馬であり、1番人気でもあったイルーシヴパンサー。結果は8着と敗れてしまったが、その実、勝ち馬とはコンマ2秒差で、上がりも最速の32.6と、悲観する結果ではなかった。その後の振るわぬ成績もあって、今回は人気薄だが、マイル戦なら上位陣との実力差はそれほどなく、今回は旨味の方が大きい。前走の敗戦にしても、完全に直線塞がれて下がったので、度外視できる内容。ただ、自慢の末脚が活きる良馬場が望みであり、少し湿り気が残る馬場だと、稍重だった関屋記念での敗戦が脳裏によぎってくる。

 昨年、4連勝でこのレースに挑み、派手に散ったソウルラッシュ。その後の3戦も勝ちきれず、地味な戦績になってしまったが、すべてを善戦し、マイル戦での実力の高さを示した。馬場が渋った方が良いルーラーシップ産駒だが、その分、切れという点では一歩劣り、好走したマイルCSに比べると、安田記念向きではないようにも思える。従来、追い込みタイプではあったが、前走である程度前につける競馬をしており、それが良い方向に繋がれば、ここで好結果も期待できそう。

 今回、取捨が難しいのがセリフォス。3歳の時点で安田記念4着、マイルCS1着と、すでに古馬を相手にマイル王となったが、今回は海外帰りの上、国内戦は半年ぶり。早熟傾向があるダイワメジャー産駒で、まだ4歳とはいえ、これまでのレースぶりを鵜呑みにできない面もある。たが、1週前追い切りでは一杯に追って、ラスト11.3。状態としては良好で力を出せる状態にあり、昨年、受けたていた斤量の恩恵がなくなった点をクリアできれば。

 稀代のマイラー、モーリスが父であるジャックドール。しかし自身は完全2000m専科で、今回が初のマイル戦となる。血統的にもマイルこなせるはずだが、緩めのペースの中で、前々で競馬する脚質なので、マイル戦はここまで避けられてきたのだろう。安田記念は、東京コースでありながら、意外にも中距離タイプが活躍できていない。やはり本職のマイラーの方が強い傾向があり、その点で評価は落としたが、マイル組との力関係はまだ明らかではなく、5連勝を成し遂げたこの馬の実力は無視できない。

 昨年覇者であり、先日ヴィクトリアマイルも制して、東京マイルでは無類の強さを思い知らせたソングラインは大外枠になってしまった。スタートからコーナーまでの直線が十分にある東京コースではあるのだが、少なくとも前走のような内への潜り込みは難しいだろう。また、照準を合わせていた前走から、わずか中2週での参戦はやはり反動も気になる。しかし、動きは依然、快調そのもので、2週続けてラスト11秒台連発。これなら連覇があっても驚けない状態にはある。

 穴っぽいところではナミュール。休養明けの前走はスタート後に不利もあって、力を出し切れぬままの敗戦。その分、消耗は少なく、中2週のローテでも、叩き2走目の効果の方が期待できそう。マイルはやや距離が短く、本来はもう少し欲しいところだが、牝馬らしい切れ味はこのレースに向いており、ここで一発があっても決して驚けない。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
軸2頭マルチ:

14=05
→11,10,04,03,18,12
(36点)

14=11
→05,10,04,03,18,12
(36点)

昨年のこのレースと、昨秋のマイルCS。それらのマイル戦常連メンバーが一斉に顔を揃え、そこに別路線からジャックドールが加わった構図。斤量の恩恵を受ける3歳馬を始め、穴馬にも気配らねばならないのだが、今回はおよそ実力馬同士での決着が濃厚と見る。ただ、各々が勝ったり負けたりで、差の優劣はつけ難く、それぞれ状態も好調。となると、素直に過去2年の実績と総合力でシュネルマイスターを軸としたい。後はマイルでは堅実なソダシ、少し冒険をしてイルーシブパンサーを相手に、3連単マルチながしで勝負したい。
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